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- 動き続ける密室、止まらない列車。真実へ向かう“夢の国行き”推理ドラマが開幕。
- 1. 製品概要・基本仕様
- 2. 開発背景とホビージャパン初の挑戦
- 3. ストーリー&設定紹介
- 4. 列車という舞台の演出効果
- 5. 登場キャラクターと関係性の構図
- 6. 事件の発生と序盤展開(導入フェーズ)
- 7. GM不要のシステム構成
- 8. 証拠と証言システムの仕組み
- 9. 心理戦と情報操作の魅力
- 10. 長時間プレイの没入感と緊張設計
- 11. 6〜7人構成の魅力とバランス設計
- 12. ロールプレイ性と演出の没入感
- 13. 密室トリックの構造と論理的魅力
- 14. 「夢の国」というモチーフが示す象徴性
- 15. 終盤の感情曲線とプレイヤーの体験
- 16. 他マーダーミステリー作品との比較分析
- 17. 海外列車ミステリーとの共通点と差異
- 18. 購入ガイド・予約・販売情報
- 19. 総評とおすすめ対象層
- 20. 作者・制作チームの分析
- 21. 日本のマーダーミステリー文化への影響と今後の展望
動き続ける密室、止まらない列車。真実へ向かう“夢の国行き”推理ドラマが開幕。
2025年10月31日、ホビージャパンが満を持して放つ初のマーダーミステリー『6輌の密室~夢の国行きクルーズトレイン~』が登場。
紅葉の日本海を走る豪華列車〈真秀らば〉を舞台に、止まらない密室で起きた殺人事件をめぐる物語が展開されます。
プレイヤーは6〜7人の乗客として、限られた証拠と交差する証言を手がかりに真実を追う――。
脚本は寺田とものり氏(TEAS事務所)、制作はホビージャパン。
GM不要の設計で、推理・心理・演出が見事に融合した長編ドラマ体験が味わえます。
一晩を捧げる価値がある、“国産マダミスの到達点”です。
1. 製品概要・基本仕様
2025年10月31日発売、ホビージャパン初のマーダーミステリー作品『6輌の密室~夢の国行きクルーズトレイン~』は、6〜7人(推奨7人)で楽しむ長編推理型ボードゲームです。
プレイ時間は4時間以上、対象年齢は15歳以上と、重厚なストーリーと推理体験を堪能できる大人向けの作品。
舞台は紅葉の日本海を巡る豪華クルーズトレイン〈真秀らば(まほらば)〉。
列車という“逃げ場のない密室”を舞台にした事件が展開され、プレイヤーたちはそれぞれ異なる立場の乗客となり、限られた証拠と証言をもとに真相へと迫ります。
セットにはキャラクターブックレット7冊、エンディングブック1冊、カード73枚が含まれ、GM(ゲームマスター)不要で遊べる設計。
ホビージャパンが誇るストーリーテリングと、寺田とものり氏(TEAS事務所)による脚本演出が融合した、推理ゲームの新たな到達点です。
2. 開発背景とホビージャパン初の挑戦
『6輌の密室』は、ボードゲーム大手ホビージャパンが初めて本格的に手掛けたマーダーミステリー作品として注目を集めています。
これまでホビージャパンは、海外ゲームの翻訳・ローカライズを中心に展開してきましたが、本作では“物語の創出”に本格的に踏み込みました。
脚本・構成を務めるのは、数々の演劇型謎解きイベントを手掛けてきた寺田とものり氏(TEAS事務所)。
「密室」「列車」「豪華クルーズ」「長時間推理」という4つの要素を軸に、プレイヤー間の人間ドラマを中心に設計されています。
特筆すべきは、GM不要でありながらシナリオ演出の没入感を保つシステム構成。
ホビージャパンの制作陣が蓄積してきたゲームバランス調整技術と、シナリオライターの叙情的な脚本力が融合し、これまでの“プレイヤー主導型マダミス”とは異なる完成度を実現しています。
まさに、“ホビージャパンの物語ゲーム元年”といえる作品です。
3. ストーリー&設定紹介
物語の舞台は、紅葉の日本海沿いを走る豪華クルーズトレイン〈真秀らば〉。
夢の国を目指す特別列車の中で、優雅な旅は突如として悪夢へと変わります。
電波も届かないトンネルの中、突如響くブレーキ音――そして、運転士の死亡が告げられる。
列車は止まらず、外部との連絡も絶たれ、乗客たちは互いの言葉だけを頼りに真実を探り合うことに。
誰が嘘をついているのか、誰が何を隠しているのか。
6輌の密室で交錯する証言と矛盾、そして“夢の国行き”という謎のキーワードが、物語に深い寓意を与えます。
この舞台設定は、アガサ・クリスティ的な古典密室劇の構造を継承しつつ、現代的な心理ミステリーとして再構築されたもの。
プレイヤーは一人ひとり異なる真実を抱え、言葉と沈黙を武器に、列車の行き着く先を見届けることになります。
4. 列車という舞台の演出効果
『6輌の密室~夢の国行きクルーズトレイン~』の最大の魅力は、「列車」という密閉空間を舞台にしている点にあります。
列車は進み続け、外部との通信も遮断され、乗客たちは“動く密室”に閉じ込められる。
この設定が、プレイヤーの心理を絶妙に追い詰めていきます。
トンネル内の闇、車両間の扉、わずかな車輪の音――どれもがサスペンスの演出として機能。
列車という閉鎖的でありながら、どこか幻想的な舞台が、「夢の国行き」というテーマと対比され、現実と虚構の境界を曖昧にします。
本作では各車両が個別の密室として設計され、それぞれの空間で独立した物語と謎が進行。
プレイヤーは車両を移動しながら情報を収集し、他の登場人物との会話を通じて断片的な真実をつなぎ合わせていきます。
この“移動する舞台装置”の緊張感こそが、長時間プレイでも集中を保たせる鍵となっています。
5. 登場キャラクターと関係性の構図
『6輌の密室』には、個性も過去も異なる7人の登場人物が存在します。
それぞれが「旅の目的」「乗車理由」「他人への感情」を抱えており、誰もが容疑者であり、また被害者の可能性も秘めています。
キャラクターブックレットには、それぞれの秘密・目的・矛盾が丁寧に書き込まれており、プレイヤーはそのキャラクターになりきって物語に参加します。
ある者は家族の絆を取り戻すため、ある者は過去の罪を償うため、またある者は“夢の国”への切符を握りしめて――。
登場人物たちの関係性は一見無関係に見えて、実は過去の事件で深く交差しています。
その構図が解き明かされるたびに、プレイヤーは「誰を信じるべきか」という心理的葛藤に直面します。
本作の特徴は、単なる殺人事件の解決にとどまらず、“人間の願いと嘘”をテーマにしている点にあります。
誰もが「救い」を求める旅人であるという構造が、物語全体に深い情感を与えています。
6. 事件の発生と序盤展開(導入フェーズ)
ゲームは、紅葉の車窓とともに始まる穏やかな旅からスタートします。
プレイヤーたちは〈真秀らば〉号の乗客として、豪華な車内でそれぞれの時間を過ごしています。
しかし、突然のブレーキ音とともに、運転士の死亡が告げられる――。
車両はトンネルの中で停止し、外部との通信が完全に遮断。
「誰かがこの列車で人を殺した」という一言が、空気を一変させます。
そこからプレイヤーたちは証拠カードを調べ、会話フェイズで互いに情報を交換しながら真実を探っていきます。
しかし、誰もが何かを隠しており、言葉の裏にある意図を読み解かなければなりません。
証拠が交錯し、疑惑が連鎖していく中で、“夢の国”という謎めいたキーワードが繰り返し現れる。
その言葉が意味するものとは――希望なのか、それとも虚構なのか。
導入部からすでに濃密な心理戦とサスペンスが展開され、プレイヤーは物語の渦中に引き込まれていきます。
7. GM不要のシステム構成
『6輌の密室~夢の国行きクルーズトレイン~』の特筆すべき点は、GM(ゲームマスター)不要でプレイできる構成にあります。
従来のマーダーミステリーでは、進行役としてGMが存在し、ルール説明や物語演出を担うことが一般的でした。
しかし本作では、すべての情報・進行指示・フェイズ管理がルールブックとカード構成に組み込まれ、プレイヤー全員が同等の立場でゲームを進められます。
これにより、GMによる難易度や雰囲気の差が排除され、どのグループでも安定したプレイ体験を実現。
また、ルールブックの記述は物語の一部として自然に進行するよう設計されており、まるで「物語が自動的に進んでいく」ような没入感を味わえます。
この仕組みは、演劇性と推理性を両立させる革新的なデザインであり、ホビージャパンがボードゲーム設計で培ってきた精度が光る部分でもあります。
8. 証拠と証言システムの仕組み
本作では、推理を支える要素として 「証拠カード」 と 「証言フェイズ」 が重要な役割を果たします。
各車両や登場人物の所持品、行動履歴、時間経過などがカード化され、プレイヤーはそれらを収集・公開・隠蔽しながら物語を進めていきます。
証拠カードは73枚という大ボリュームで、単なるヒントだけでなく、感情・動機・関係性をも含む“物語の断片”として機能します。
また、証言フェイズではプレイヤー同士が対話形式で証拠を提示・否定し合い、矛盾を突き止める駆け引きが繰り広げられます。
ここでは“何を語るか”だけでなく、“何を語らないか”も重要。
沈黙や視線、曖昧な発言がそのまま手掛かりとなるため、プレイヤーの演技力と観察力が試されます。
カードの組み合わせによって事件の見え方が変わるため、プレイヤーの推理によってエンディング分岐が発生することも。
論理的な情報整理と、人間的な直感の両方が求められる設計です。
9. 心理戦と情報操作の魅力
『6輌の密室』は単なる推理ゲームではなく、心理戦のドラマです。
プレイヤーは自分のキャラクターとして振る舞いながらも、他人を信用するか、疑うか、騙すか――その選択が事件の結末を左右します。
他のプレイヤーの行動や言葉の裏に潜む意図を読み取り、自分の真実をどこまで明かすかを常に判断する必要があります。
ある時は同盟を結び、ある時は裏切り、ある時は沈黙で真実を守る。
この緊張感こそが、本作の醍醐味です。
また、全員が同時に“俳優”であり“探偵”である構造が、従来のマーダーミステリーよりも没入感を高めています。
「演じることが推理になる」――それが『6輌の密室』の核心。
心理的駆け引きによって、友情・恐怖・同情・罪悪感といった感情がリアルに交錯し、最終的に誰もが“自分の物語”を体験することになります。
その緻密な設計は、まさに“動く舞台劇”と呼ぶにふさわしい完成度です。
10. 長時間プレイの没入感と緊張設計
『6輌の密室~夢の国行きクルーズトレイン~』のプレイ時間は、4時間以上という長時間設計。
これは単なるゲームのボリュームではなく、「没入感を時間で体験させる」ための構成です。
ゲーム序盤は穏やかに進み、証拠の収集や人間関係の確認が中心。
しかし時間が進むにつれ、矛盾と疑惑が次第に浮かび上がり、プレイヤーの心理的疲労がそのまま“登場人物の焦燥”と重なっていきます。
この“時間の演出”が非常に巧妙で、まるで列車が物語を運ぶリズムそのもの。
途中で何度か訪れる沈黙の時間すら、物語の呼吸として機能します。
また、4時間という長さは単に“推理を楽しむ”だけでなく、キャラクターの感情や後悔、覚悟の変化をリアルに体験できる設計。
最後の真相公開フェイズでは、疲労と感情が混じり合い、まるで舞台の幕が下りるようなカタルシスが訪れます。
この「時間が感情を育てる構造」こそが、他の短時間マダミスにはない本作独自の魅力です。
11. 6〜7人構成の魅力とバランス設計
本作は6〜7人プレイが推奨され、理想は7人。
この人数設計が、物語の構造に非常に緻密に組み込まれています。
それぞれのキャラクターには明確な動機と秘密があり、全員がストーリーの核に関わるため、誰一人として“添え物”が存在しません。
人数が多いことで会話の中に“情報のノイズ”が生まれ、推理の難易度が自然に上がる一方で、ドラマとしての深みも増します。
特定のプレイヤーが沈黙している間にも、他のキャラクターたちの会話が展開され、舞台のような群像劇が進行。
この構造は、7人全員が主役であり、同時に観客でもあるという“演劇的体験”を実現しています。
また、GM不要システムの中でこれだけの人数を破綻なく動かせるのは極めて珍しく、
ホビージャパンの設計技術とシナリオチームの脚本管理が見事に噛み合った成果です。
12. ロールプレイ性と演出の没入感
『6輌の密室』は、プレイヤーが“演じる”ことそのものを推理の一部に昇華した作品です。
キャラクターごとに細かい性格設定や背景が用意されており、プレイヤーは単に情報を交換するのではなく、感情を伴って会話を進めていきます。
例えば、穏やかに見えて心の奥に罪を抱える者、冷静だが秘密を守るために嘘を重ねる者――。
演技によって、言葉の重みや沈黙の意味が変化し、同じ台詞でもシーンの文脈次第で真逆の解釈が生まれます。
この「演出のゆらぎ」こそが、プレイヤーによって異なるドラマを生み出す源泉。
また、ゲーム中盤以降はプレイヤー同士の視線・声色・呼吸までもが情報として作用するため、まるで一夜限りの舞台を共に演じているような感覚に包まれます。
まさに“列車という密室で織りなす心理劇”。
推理ゲームでありながら、人間の内面を描き出す群像劇として完成度の高い一本です。
13. 密室トリックの構造と論理的魅力
『6輌の密室~夢の国行きクルーズトレイン~』における“密室”は、単なる物理的な閉鎖空間ではありません。
本作のトリックは、6つの車両それぞれが“個別の真実と虚構”を持つという多層構造で設計されています。
つまり、プレイヤーがある車両で得た情報が、別の車両では異なる解釈に転じる――これが最大の仕掛けです。
密室の中で起きた事件を解くためには、**「誰が何を見たか」だけでなく、「なぜそのように語ったのか」を推理する必要があります。
本作のトリックは物理的な不可能犯罪というより、“心理的な密室”の解体に重点を置いており、
各キャラクターの行動や記憶の齟齬が、事件解明のカギとなります。
最終的に明かされる真相は、単なる論理の勝利ではなく、プレイヤーの“人間理解”によって導かれる。
それゆえに、この作品は「心を解くマーダーミステリー」**と呼ぶにふさわしい構造を持っています。
14. 「夢の国」というモチーフが示す象徴性
タイトルにある“夢の国”は、単なる地名や目的地ではなく、本作全体を貫く象徴的なテーマです。
列車の行き先である“夢の国”は、登場人物たちが抱える過去の後悔・罪・希望を昇華する“心の終着点”として描かれています。
それぞれのキャラクターは、現実世界で失った何かを取り戻すためにこの列車に乗っており、
「夢の国へ向かう」という旅は、実は“贖罪と再生の物語”そのものなのです。
物語が進むにつれ、夢の国は次第に幻想的で不穏な存在へと変化していきます。
それは楽園ではなく、“真実と向き合うための場所”。
プレイヤーが真実を暴くたびに、登場人物の「夢」は形を変え、やがて誰もが逃れられない現実に直面します。
「夢を見る者」と「夢に囚われた者」――この二面性こそが、物語を深く哲学的なものへと昇華させています。
本作の“夢の国”は、まさに人間の記憶と欲望のメタファーといえるでしょう。
15. 終盤の感情曲線とプレイヤーの体験
物語の終盤、事件の真相が次第に明らかになるにつれ、プレイヤーの感情は推理から共感へとシフトしていきます。
「誰が犯人なのか」ではなく、「なぜその選択をしたのか」――そこに焦点が移るのです。
終盤フェイズでは、各キャラクターの動機や心情が一つずつ解き明かされ、
怒り・悲しみ・後悔・赦しといった感情が交錯。
プレイヤーは自身のキャラクターとしての感情と、観客としての視点を同時に体験することになります。
特にクライマックスで訪れる“夢の国”のシーンは、静寂の中に美しさと喪失が同居する演出で、
まるで映画のラストシーンのような余韻を残します。
推理の快感と、感情の浄化――この二つを融合させた作品は稀であり、
ホビージャパン初のマーダーミステリーとして、本作が高い芸術性を持つ理由がここにあります。
プレイ後には、誰もが自分の心のどこかに“真秀らば”の音を残すことでしょう。
16. 他マーダーミステリー作品との比較分析
『6輌の密室~夢の国行きクルーズトレイン~』は、日本国内で多く展開されているマーダーミステリー作品の中でも、特に構成・演出・テーマ性の三拍子が揃った稀有なタイトルです。
同ジャンルの代表作である『九頭竜館の殺人』や『星屑の彼方で』などが「犯人を突き止める論理的快感」に重きを置く一方、
本作は「心情の解釈」と「人間関係の再構築」を中心テーマとしており、心理ドラマの深度で群を抜いています。
また、推理フェイズの設計も独特で、証拠の提示=物語の進行という形式を採用。
つまり、推理が単なるゲームの目的ではなく、“物語を進める手段”として機能するのです。
この設計思想により、プレイヤーは「ゲームを遊ぶ」だけでなく、「登場人物として生きる」体験を得られます。
同時に、ホビージャパンの制作力によってカード構成やバランスが極めて洗練されており、
初心者でも混乱せずに没入できる設計がなされている点も特筆すべき魅力です。
17. 海外列車ミステリーとの共通点と差異
列車を舞台にしたミステリー作品といえば、アガサ・クリスティの名作『オリエント急行の殺人』が代表的です。
『6輌の密室』は、この古典的モチーフを現代的に再構築した作品といえるでしょう。
クリスティ作品が“外界との遮断による論理的トリック”を主軸にしていたのに対し、
本作は“閉鎖された空間での心のぶつかり合い”を中心に据えています。
つまり、論理よりも心理を重視したアプローチです。
さらに、「夢の国行き」という幻想的な要素を加えることで、
現実と虚構、罪と赦しのテーマを交錯させ、文学的深みを与えています。
また、海外作品には見られない“日本的情緒”――紅葉の車窓、静寂な夜、旅の儚さ――が全体を包み込み、
物語を単なる推理劇ではなく“叙情的な体験”へと昇華。
この点において、『6輌の密室』は列車ミステリーの系譜を継ぎつつも、
**「心で解く推理劇」**という新しいジャンルを確立したと言えるでしょう。
18. 購入ガイド・予約・販売情報
『6輌の密室~夢の国行きクルーズトレイン~』は、2025年10月31日(金) にホビージャパンより発売。
販売は全国のボードゲームショップ、ホビージャパン公式オンラインストア、Amazonなど主要通販サイトにて取り扱い予定です。
価格は税込 4,950円前後。プレイには特別なアプリや追加データは不要で、同梱物のみで完結します。
また、初回生産分には数量制限があるため、発売日前の予約がおすすめです。
ホビージャパン初のマーダーミステリー作品ということもあり、
リリース直後はSNSやYouTube配信で話題になることが予想されます。
店舗によっては「体験会」「レビューイベント」などが開催される可能性もあるため、最新情報をチェックしておくと良いでしょう。
推奨人数は7人ですが、6人でも問題なくプレイ可能。
大人数の集まりやボードゲーム会のメインイベントとして最適な一本です。
19. 総評とおすすめ対象層
『6輌の密室~夢の国行きクルーズトレイン~』は、ホビージャパンのブランド力と、寺田とものり氏による脚本構築が見事に融合した、完成度の高い長編マーダーミステリーです。
長時間プレイにもかかわらず、プレイヤーの集中を途切れさせない構成力と、登場人物の心理に深く踏み込むストーリーテリング。
物語の中核に“赦し”と“真実”という普遍的テーマを据えたことで、
推理ゲームでありながら、文学的な余韻を残す作品に仕上がっています。
特におすすめしたいのは、
-
人間ドラマに重きを置いたマーダーミステリーを求めるプレイヤー
-
ロールプレイを通じて登場人物に感情移入したい人
-
長時間の物語体験を楽しみたい中〜上級者層
です。
一方で、テンポ重視のライト層にはやや重厚に感じられる可能性もありますが、
「一晩をこの物語に捧げたい」と思える人にとっては、忘れがたい夜を約束してくれる一本です。
20. 作者・制作チームの分析
脚本を手がけた 寺田とものり氏 は、舞台・ドラマ脚本・謎解きイベントの分野でも活躍する物語設計のプロフェッショナルです。
所属する 株式会社TEAS事務所 は、体験型エンタメの開発を得意とし、演劇的構成を重視したシナリオを数多く制作してきました。
本作でもその演出哲学が存分に活かされており、キャラクターの台詞や会話の“間”にまで物語的意味が込められています。
特筆すべきは、プレイヤー同士の「心理的衝突」をあえて設計として組み込んでいる点。
これは一般的なマーダーミステリーでは避けられがちな要素ですが、
寺田氏は“衝突によって感情が立ち上がる”という演出理論を採用。
その結果、単なる情報戦ではなく、人間の本音と建前が交錯するドラマ性を実現しています。
ホビージャパンという老舗ブランドの信頼性と、物語クリエイターの柔軟な発想が交差したことで、
ボードゲームという枠を超えた“体験型フィクション”へと昇華したのです。
21. 日本のマーダーミステリー文化への影響と今後の展望
『6輌の密室』は、日本のマーダーミステリー文化にとって一つの転換点となる可能性を秘めています。
これまで国内市場では、中国や欧米の翻訳作品が中心でしたが、
本作はホビージャパンが自社開発で挑んだ“国産オリジナルの大作”。
その完成度と演出力の高さは、今後の国産マダミス制作に大きな影響を与えると考えられます。
また、GM不要という新時代的設計により、家庭やイベント会場など、より多様な環境でのプレイが可能に。
“体験型ストーリーゲーム”としての普及がさらに進むことが予想されます。
今後、ホビージャパンがこのシリーズを継続するかどうかは未知数ですが、
もし続編や同コンセプト作品が登場すれば、「列車三部作」や「移動型ミステリー」といった新ジャンルの確立もあり得るでしょう。
『6輌の密室』は、まさに国産マダミスの未来を走り出した先頭車両なのです。
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